EverLearning!

野本 竜哉 による、ICT機器を活用した学習の動向をレポートするブログ。ここでの投稿内容は、所属組織を代表するものではなく、あくまで個人としての情報発信となります。

自社のグローバル分業ニュースから英語教育のあり方を考えてみた

執筆時点で私が所属しているKDDIのグローバルサービス運用センター(通称GNOC)ですが、そのベトナム版とも言えるホーチミン・グローバルネットワークオペレーションセンターがこの度オープンすることとなりました。


プレスリリース
http://www.kddi.com/corporate/news_release/2013/0626/ 

なぜ教育系のブログが(自社の話題とはいえ)こうした話題を紹介しているかというと、プレスリリースの以下の部分が目に留まったからです。
(引用開始)
ベトナムは、近年の急速な経済発展を背景に、日系企業の進出が拡大しています。さらに、英語やIT等の専門知識を有する人材が豊富なため、今後ICT分野も大きな成長が期待されます。当初50名規模の現地スタッフを採用し、業務規模に応じて順次拡大することで現地の雇用に貢献するとともに、高品質なICTサービスの提供を通じてベトナムを始めとする東南アジア地域の更なる発展に寄与していきます。
(引用終わり)

私はこの「英語」という所にピンと来てこの記事を書こうと思い至りました。

よく言われるように日本人は大学を出る人の母数は多く、多くの人は受験で英語をきちんと「勉強」しているはずなのに、こと「話す」ことが出来ない。(読むことや聞き取りは相応にできるのに、です)

一方、アジア域の人たちは、こと「話す」実力に関しては日本人とは雲泥の差がある。上位の数%かもしれませんが、大学を出た頃には充分に海外とコミュニケーションができる人材が育っている。(数%でもアジア全体なら相当な数になりますけどね)。
しかし、よくよく聞くと

間違った英語を堂々と使っている。

彼らもネイティブではない。文法的に間違っていたり、こちらの英語の聞き取りが上手く出来ないケースも良くあります。が、ポイントはそこではありません。(上の太字の部分の「間違った英語」にフォーカスした人は、立派な日本人的感覚を持っている人です。)

私がフォーカスしたいのは「堂々と」の部分なのです。彼らは英語を「話す」事において、ためらいや抵抗感をあまり感じない。発する言葉に「勢い」があるのです。語彙が少なくても、多少間違っていても関係なく、とにかく自分の要件を「伝える」という事に関して勢いが全く日本人のそれとは違うのです。

そう、当たり前ですが、言語を使う目的は「コミュニケーション」であって、文法が正しかったり、表現が美しかったりは、乱暴に言えば二の次です。しかし、日本人はなぜか、間違いを気にして言葉が出てこなかったり、途中で飲み込んでしまうことが多い。どんな言語にもそういう段階はあるものの、6年間+大学で英語を勉強しているはずの日本人の多くがこの段階を抜け出せていないのは、

①英語教育の方法論の問題と、
②「極端に間違いを気にする」という国民性

が原因なのではないか、と思っています。

①の英語教育の方法論については、少なくとも日本の受験というフィルタに「話す能力」を測る手段があまりに乏しい事が一因と思っており、そういう意味ではTOFELでもVersantでもTOEIC SWでも、何でも良いので「話す能力」を問う試験が受験の一部に入ってくることは一定の効果が期待でき、歓迎すべき事だと私は思っています。

一方、②の「極端に間違いを気にする」という国民性も、ルーツをたどると学校教育や受験の負の要素が影響しているように思います。主観ですが、受験戦争が激しい国ほど、自分や人の間違いが許せない傾向にあるような気がしています。少なくとも、自分も受験の頃はそういう考え方に偏っていたなぁ、と思います。
②の状況を打破するには結局、学校教育に手を入れないとダメじゃないかというのが自身の主観で、その為には生徒同士、先生同士のいろんな物の見方や価値観を互いに認め、学び合う事が第一歩かなと思っています。その為にも、一斉授業に偏った日本の教育を変える可能性を持っているICT機器の活用には期待しています。少なくとも、ICT機器を韓国のような「受験と戦う武器」には使ってほしくはなくて、「知的好奇心の充足や多角的なものの見方を学ぶ為の武器」として使うようになってほしいものです。
あと、間違いや不備にやたらと厳しいような「親世代」にも何らかの手当が必要かもしれませんが、これについては妙案がまだ浮かばず…。

 

なにやら自社のニュース紹介からとんでもない方向に飛んでいきましたが…。少なくとも「グローバル化」の社会の中で日本人が生き残っていくには英語力の強化が絶対的に必要。その阻害要因である①と②を何とかしない事には、日本で今までやっていた仕事がどんどん海外に流れていったり、海外の優秀な人材に日本の仕事を取られることになっていくんじゃないかなぁ、と自社のニュースを見ながら何となく危機感を抱いた次第…。

(上記はあくまで筆者の主観であって会社を代表する意見でもないし、別に業務の海外へのオフショアが悪いと言っている訳でもないです、念のため)

 

ちなみに、話を戻して、KDDIが提供している法人向けのグローバルサービスやその保守・運用については、やや専門的ですが、以下のページに紹介されています。ちらほらと自分が関わったプロジェクトについて言及があったりして嬉しいので紹介。
http://www.kddi.com/business/service/global/strength/strength_03/

 

それでは。