EverLearning!

モチベーションワークス株式会社 および 一般社団法人iOSコンソーシアム 代表理事 野本 竜哉 による、ICT機器を活用した学習の動向をレポートするブログ。ここでの投稿内容は、所属組織を代表するものではなく、あくまで個人としての情報発信となります。

α × iPad × Google Photos

αアンバサダーとしての記事2本目は、前回予告した「Google Photos」との組み合わせで「今の所これがベストかなー」という機器の使い方+αについて紹介します。

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α7s, 1/200, F4.5, ISO100, FE2.8/35

旅行で携行する複数のカメラ画像を、一箇所にまとめる

6/13−14の週末を利用して金沢に夫婦で旅行に行ってきました。今回の旅行ではα7s、α6000(SONYからの借り物)、QX1、コンデジ(TX7)と合計4台+それぞれのiPhoneを持って出かけました。

私はα7sとQX1を、妻がα6000とTX7を持ち歩くことにしたのですが、こうなると画像が各カメラやiPhoneに分散するという問題が起きます。しかし1泊2日の旅行にわざわざPCを持っていくのは面倒。そこで…
・直ぐにFacebookSNSにアップしたい場合は「スマートフォン転送」
・全写真はSDカードリーダー経由でiPadに集約、ホテルや自宅からGoogle PhotosにUP
という工程を踏みました。
(本当はiPhoneでSDカードリーダーが使えればもっと手軽なのですが、現時点では使えません)
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Google Photosに集約された4台のカメラ+iPhoneの写真たち

オリジナルの写真はiPad内に残るので、カードの容量が厳しくなったら消しても大丈夫。Google PhotosにUPすることで(圧縮されるとはいえ)1600万画素相当の写真がクラウド上にバックアップされ、あらゆるデバイスで時系列に沿って見ることができるので便利です。関連する写真を勝手にグループ化してくれたり、画像解析を通じて写真を検索できる機能も(たまにボケかましてくれますが)意外と使える印象です。
さらに、記事中の写真は全てGoogle Photosからダウンロードしてきたものを使っていますが、上記のどこかの過程でExif情報を消す仕様のようで、webに掲載するには好都合です。(困るシーンもありそうですが…)
何と言っても、1600万画素相当で良いなら容量制限が無いのがGoogle Photosの革新的なところ。プロユースは厳しいでしょうが、趣味的に少し写真を撮る人であればこれで充分かなという印象です。

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α7s, 1/60, F2.8, ISO3200, FE2.8/35

上の写真はスマートフォン転送」を使い、無線経由でiPhoneiPadなどに画像を転送したもので、最近のαにはだいたいこの機能は搭載されています。
転送したらスマホからSNSなどに投稿ができるのですが、カメラとスマホWiFiで接続->専用アプリ起動->転送->SNSに投稿 という流れが必要で、意外と面倒。私は200万画素相当に圧縮したものを転送して使いますが、フルサイズの画像転送はけっこう時間がかかり、iPadなどにメモリカード経由でバックアップする方が早い。なので、今回の旅行では食事の後にFacebookに数回投稿するくらいにしか使いませんでした。ただ、ケーブルやアダプタを持ってくるのを忘れた時にも使える手段なので、知っておいて損は無いです。
iPadセルラーモデルであれば、取り込んだらすぐSNSGoogle Photosにバックアップをすることもできるので、この方法を始めるとセルラー接続可能なタブレットが欲しくなるかもしれません(笑 

α6000のポテンシャルに迫る

今回の旅行では
・α6000は一眼初心者でも使えるのか
・夜景の撮影能力の差はどんなものか
という点も試してみようと思いました。

1点めの「初心者でも使えるのか」という点は、全く問題無しでした。使い方の説明をしたのは1−2分くらい。基本はフルオートで、ズームと半押し、全押しだけ教えて、あとはファインダーを覗きながら脇をしめるとブレにくくなるよ、くらいしか伝えてません。それで、結構バシバシと、なかなかいい感じの写真を撮ってます。

2点めはα7sが現状、夜景最強カメラっぽいので、そのポテンシャルにα6000がどのくらい迫るのかなーと見てみようと思いました。
で、選んだ被写体がこちら。

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左: α7s, 1/30, F4.5, ISO25600, 4.5−5.6/75−300(AマウントアダプタLA-EA4経由)
右: α7s, 1/30, F4.5, ISO51200, 4.5−5.6/75−300(同上)

尾山神社のステンドグラス ライトアップの様子を撮り比べてみました。いずれもカメラ任せのオートで、α7sではISOだけ変えて2枚撮影。ISO51200にするとさすがにちょっとノイズが目立ちますが、α350時代に使っていた安価で決して明るいとは言えない、かつ手ぶれ補正もついていないレンズを使い、中望遠域で手持ちでここまで撮れるのはやっぱ凄いですね。近い将来出そう(?)なα7sIIでボディ内5軸手ぶれ補正がついたら、さらに最強な夜景カメラになりそうな気がします。

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α6000, 1/10, F4.5, ISO3200, 3.5−5.6/16−50(キットレンズ) 妻撮影

一方こちらは妻が撮った写真。画角の違いはあれど、シャッタースピード1/10でもほとんどブレてないのはレンズ内手振れ補正の効果?欲をいえばキリはありませんが、カメラ任せでかなり綺麗に撮れていてびっくり、かつEXIFを見て以外とシャッタースピードが遅いのを知り二度びっくりという印象です。キットレンズ含めα6000はミラーレス一眼の入門機としてかなりポテンシャル高い感じがしました

 

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α6000, 1/160, F5.0, ISO400, 3.5−5.6/16−50(キットレンズ) 妻撮影

こちらもフルオート。コンデジでは出ない絵に妻も一眼のポテンシャルを感じていた様子でした。個人的にはキットレンズがもーちょっとマクロ撮影できるようになればいいなー。


ここが良くなればさらにGood

今回使ってみて、α6000には総じて満足したのですが、不満もあります。一番大きいのは、タッチパネルではないこと。今回携行していた数年前に発売されたコンデジ(TX7)やiPhoneは画面内をタッチすればその場所に露出やピントが合うようになっていますが、意外とこういう携帯性の高いカメラで当たり前にできることがミラーレス一眼で出来ない点は不満が残ります。
ただ、スマホとαを連携させる「スマートリモコン」というカメラ向けアプリを追加することで、上記の「タッチした場所にAF/AEを合わせる」ことはできるには出来ます。

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スマートリモコン内臓版のスクリーンショット@iPhone

が、が…。実はカメラに最初から内臓されている「スマートリモコン内臓版」というアプリがあるのですが…。なぜか、このバージョンでは、タッチAFが出来ない! これは非常にもったいないです。新機種のα6000も、状況は同じでした。タッチAFを使えるようにするには、カメラ内のブラウザ経由でSONYのサイトにアクセスし、「スマートリモコン」というアプリをダウンロードしインストールする必要があります。WiFiのパスワードをカメラ本体のダイヤルを操作して入力する段階ですでに面倒で、敷居が高く感じます。このアプリは最初からプリセットしておいてくれれば…と正直思います。

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QX1, 1/80, F5.6, ISO1600, 3.5−5.6/16−50(キットレンズ)

ただ、スマートリモコンってすごくいいアプリで、例えばこーゆー低い目線で、床にカメラを置いてスマホからリモートシャッターが切れるのが最大の魅力です。集合写真を撮るときに三脚にカメラをセットしてスマホからアングルを確認しつつシャッターが切れるのも魅力。なので、最近のαを持っている方は是非、この「アプリ」を一手間かけてでも導入してみてほしいです。iPhoneでもAndroidでも使えます。

ちなみに上記の写真は別の日に猫カフェでレンズスタイルカメラQX1を使って撮影しました。QX1は速写性の面で、スマホWiFiで接続 -> アプリを起動 -> 撮影 という手間があり旅行ではあまり出番がありませんでしたが、普段から「一眼品質のカメラを携帯する」という習慣を可能にするサイズが魅力。いつも仕事のバッグに入れてます。

最後にこれは個人的な要望なのですが、スマホ側の専用アプリ「PlayMemories Mobile」について、個人的にはせっかくスマホ連携するのであれば、カメラの高機能化に伴うUIの複雑さを補うようなアプローチもアリではないか、と個人的には思っています。

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こちらは前回の日記で紹介した、MacやPCからαのカメラをリモートで操作する「Remote Camera Control」というアプリのスクリーンショットです。ライブビュー機能は持っていませんが、USB経由で接続されたαの多くの設定をここから制御できます。各種設定がPC上から変更でき、インターバル撮影(数秒おきにX枚撮影する)も行えます。

個人的にはこれのスマホ版+既存のライブビューができるPlayMemories Mobileを合わせたようなアプリがあると撮影体験がだいぶ変わる気がしています。有線接続でもいいので、タッチパネルでF値シャッタースピード、露出補正などを瞬時に設定でき、手元のスマホの大画面で設定値を一覧できる。もちろんフォーカスポイントや露出はスマホ側でタッチした場所に合わせられる。これでカメラ側のファインダーやディスプレイ内には余計な情報を表示しなくてよくなります。VAIOXperiaにこうした機能を搭載してくれれば、カメラという内製デバイスを持たない他のスマホメーカー(Appleも含む)との大きな差別化要素になると思うのですが、如何でしょう?>SONYさん

※ついでに、PlayMemories Mobileアプリとスマホの連携について、もう少しライブビューの描画のスムーズだったり、接続が安定するといいなーと思います。オリンパスさんのオリンパスAirは割ともう少しスムーズな動きをしていたので。

 

ということで、今回はGoogle Photosとの連携、夜景性能の比較、改善要望について書いてみました。

 

次回はたぶん最終回で、いよいよ本ブログとしてメインである「教育分野」、公開授業でα6000を使ってみた様子をレポートしようと思います。