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Z会 野本 竜哉 による、ICT機器を活用した学習の動向をレポートするブログ。ここでの投稿内容は、所属組織を代表するものではなく、あくまで個人としての情報発信となります。

Apple Pencil に最適なノートApp「Notability」の神アップデートの感動を共有したい

 本ブログでも度々紹介している、iPad Pro / 第六世代 iPad と組み合わせて使うときに便利な「手書きメモ/ノートアプリ」。その中でも、筆者が定番として常時利用している「Notability」がこの度、メジャーアップデートをしてバージョン8.0になりました。

Notability

Notability

  • Ginger Labs
  • 仕事効率化
  • ¥1,200

  このアップデートがかなり「神アップデート」でして、正直「感動」レベルでした。自分の中ではこれで名実ともに「現時点での最強ノートアプリ」が揺るぎないものになりました。

 ということで、今日はその感動をお伝えすべく、記事を書いて見ます。ぼちぼち WWDC ですし、新型 iPad Pro も出るかもしれないみたいな噂もあるので、その有効活用法として是非ともご検討くださいまし。

 

そもそも Notability ってなにさ?

 先も記載しましたが、現時点でおそらく最強と言えるノートアプリです。iOS の標準のメモアプリと比べて、相当に多機能なメモアプリ。アプリにお金を払うのに慣れていない人から見ると、価格が1200円 ( 2018年6月2日時点 ) というのはちょっと躊躇しますが、安心してください、お値段以上です。

 手書きメモはもちろん、テキストメモや図形の混在ができたり、PDFを読み込んでその上に注釈を書き加えたり、といった使い方ができますが、何と言ってもNotabilityの最強ポイントは「録音とシンクロして自分がメモを取っている様子が再生できる」という唯一無二の特徴です。以下の画像と説明は過去記事からの引用。

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ちょっとわかりにくいですが、写真の下部の筆跡が一部半透明になっています。これは、録音した音声の再生に合わせて、自分の筆跡が再現されていく様子をキャプチャした画像です。講義や研修などを録音しながらApple Pencil での手書きをしたり、キーボードで文字を入力したり、他のアプリからテキストをコピペすると、それらの操作が録音の「どのタイミング」で行われたかが裏で時系列に沿って記録されているのです。録音した音声をiPad上で再生すると、録音に合わせて少しずつこの半透明の文字が黒くなっていくので、後から講義や研修を振り返る時に非常に効果的。特に「この辺のメモを取っている時の音声を聞き返したい」という時にとても便利で、録音した音声の振り返り学習頻度が格段に増えました(今まで録音して全く聞き返さなかった講義・研修音声がたくさんあったんですが…)。

 

 ただ、これ以外のノートの機能については、実は Good Notes とか MyScript Nubo とかの方が優れている部分もあったのです。

GoodNotes 4

GoodNotes 4

  • Time Base Technology Limited
  • 仕事効率化
  • ¥960

 Good Notes4 は Notability と人気を二分するノートアプリ。私はNotabilityと併用していまして、基本的にはPDFにラインマーカーを引きながら「読む」ことに特化した使い方をしています。
 このアプリの非常に便利なところは、「手書き文字が検索できる」という、OCRの機能が使えること。残念ながら、Notabilityはこの部分で劣っていました。が、これが今回の神アップデートで解消されました(詳しくは後述)。

MyScript Nebo

MyScript Nebo

  • MyScript
  • 仕事効率化
  • ¥720

 MyScript Nebo は数式やダイヤグラムの作成など、特殊な用途のノートを作るときに便利なノートアプリです。ただ、自分の使い方ではそれほど、使うシーンが多くなかったので、現在はほとんど使ってません。

 

 で、今回のアップデートってどんなのなのよ?について、書いていきます。

 

新機能1. 2つのノートを並べて表示できるようになった

 これ、他のノートアプリでもできそうでできなかった機能です。複数のノートをタブ表示で切り替える機能は Good Notes にはあるのですが、並べて表示、はできなかったと思います。が、今回の Update で Notability でそれができるようになってます。

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こんな感じで、Webで配布されているフリーのカレンダーPDFとToDoを並べて作業項目を書き出す、みたいな使い方をしたいときや、片方に資料、片方にメモ書きなどをしたいときに便利です。

 ちなみにiOS には「Split View」という画面を左右2分割にして同時に複数アプリを起動する機能があるのですが、残念ながらこの機能は同じアプリを左右に2つ分割して表示させることはできない (例外:Safari ) ため、同じアプリ内にある複数のメモやノートを並べて参照することはこれまでできなかったのです。さらに Split View は、左右に分割表示する際の表示比率が 1:1 と 2:3 と 3:2 の3種類しか選べないのですが、Notability の左右分割表示は、その表示比率をリニアに変更できるのもヨイです。

 なお、Split View と Notability 内の左右分割表示は併用できるので、やりたいかどうかは別として、メモを3種類横に並べて表示、ということもできるようになりました。とはいえ、ここまでやると 12.9 インチの iPad Pro でも文字がかなり小さめになるので、実際にはあんまり使わんだろうな、という雰囲気です。

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新機能2. 手書き文字も「検索」できるようになった

 これが最高のアップデートといっても過言ではないでしょう。ライバルの Good Notes で先行していた「手書き文字のOCR認識」をキャッチアップしてくれました。しかも、いきなり日本語の手書き文字も認識可能になっています。

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こちらをご覧ください。右側の検索窓に「初心者」と入力したところ、画面内の黄色のハイライトにあるように、ちゃんとその文字が検索できています。それほど綺麗な字で書いているわけではないのですが、それでもちゃんと検出できました。
 加えて、Notability 内に大量に溜め込んだ過去のメモも含め「全件検索」も可能。やったぜ。どうやらアプリをアップデートした後、過去のメモも含めてインデックス処理をしてくれるようで、すでに長期にわたって Notability を使っている方は、「あれ、あの手書きメモどこいったっけ?」というときに、手書き文字も含めて検索で探し出すことができるようになりますよ!(今までは日付やタイトルを頼りに目視で探していたと思います)

 こうなると、もう紙のメモを使うのがバカバカしくなってくるわけですよ。紙の代わりに iPad でメモを取れば、手書きした文字にctrl+F ができるみたいな感じになるわけです。紙のメモと比較して、iPad の中に入れておけば基本的に紛失することもないし、何年も前に書いた手書きのメモも検索で一発で探し出せるようになるわけですからね。価格や軽さという違いは当然ありますが、使い勝手の面ではいよいよ iPad が紙を超える場面がやってきたな、という感触です。この感覚はたぶん使ってみないとわからないと思うので、みなさんも実際に試してみてください。

 

新機能3.  手書き文字をテキスト変換できるようになった

 こちらは MyScript Nebo ではちょっと違った形で実装されていた機能ではあるのですが、指定された範囲の中にある文字を認識してテキスト化する機能が Notability につきました。

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先ほどの「初心者」の周辺の部分を範囲指定ツール(ハサミのマークのやつ)で囲み、サブメニューから「テキスト変換」を選ぶと、こんな感じで認識結果が画面内のダイアログに表示されます。無事に「初心者向け」という文字がカンペキに認識されました。

 このあと、「選択したものを変換」にすると、手書き文字がテキスト文字に置換されます。テキストをクリップボードにコピーして、別のアプリで使うことも可能。なお、認識は言語ごとにエンジンが違うのか、ダイアログの左下には「言語:日本語」の表示が見えますね。

 正直、手書き文字でも検索ができるようになったので、わざわざ手書き文字をテキスト認識させる必要性はそんなに感じていないのですが、これも初回に使うとちょっとした感動が味わえる機能です。

 

 ということで、今回のアップデートで Notability は同一ジャンルにおける競合と言われるアプリの機能をキャッチアップするとともに、2つのメモの同時表示という付加価値を追加しました。今回の神アップデートにより、Notability は執筆時時点で最強のノートアプリになった、と言えるでしょう。

 特に過去のノートも含めた手書き文字の全文検索の利便性はちょっとしたイノベーションを感じました。

 もちろん、Notability の持ち味である「録音と同期してメモの様子が再現される」機能は健在。iCloud でメモをデバイスを超えて同期できるので、MaciPhone にもアプリを入れておけば、同じメモを閲覧することが可能 ( iPad版を買えば、iPhone 版は無料で使えますよ)。また、Notability を使っている人同士であれば、AirDrop を使って録音データ付きの議事メモを同僚に渡す、なんてことも可能(録音と同期してメモが再生される機能を、データを受け取った人も使えます)。一つ一つのストロークも全部残っているので、部分的に消したり、書き換えるのも自由自在です。

 一時期、バグが出たりしてApp Storeのコメント欄が荒れたり、現時点でも機能の割に平均レートがそれほど高くない Notability ですが、中身を見ると実にコスパのよいアプリです。App Store の評価に惑わされないで!

 

 余談ですが、最近筆者の周囲では Notability や Apple Pencil の使い勝手に惚れて、iPad Pro や 第六世代 iPad を購入する人が続出しております。第六世代 iPad は周囲にいる人だけですでに 5人が購入しているので、やっぱりコスパがよいデバイスですね。こうなると、次の Pro はどう差別化してくるかが、気になるところです。