EverLearning!

モチベーションワークス株式会社 および 一般社団法人iOSコンソーシアム 代表理事 野本 竜哉 による、ICT機器を活用した学習の動向をレポートするブログ。ここでの投稿内容は、所属組織を代表するものではなく、あくまで個人としての情報発信となります。

教育ITニュースピックアップ&コメント[Vol02]

先週に続き、教育IT関係のニュースとそのコメントをお届けいたします。 2014/3/28■中央教育審議会(第90回) 配付資料http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20140411-OYT8T50060.html教育ITを考えるうえでは国の動きも参考にする必要があります。こちらは文…

教育ITニュースピックアップ&コメント[Vol01]

本年度も宜しくお願い致します。さて、このブログを今後どのように活用して行こうかな、と色々と思慮を巡らせていたのですが、折角なので世の中に流れる量が多くなって来た教育IT関連のニュースを当方独自のツッコミを加えて紹介するというのを出来るだけ定…

たまには本業について書いてみる

このところ「野本竜哉=教育系の人」と言われることが非常に多くなってきて、それはそれで嬉しいのですが、教育系の顔は実は「2足目の草鞋」の部分であって、本業はまったく違う事をやっています。本業は所謂「保守・運用系」なので教育とは凡そ関係が無いよ…

教育基本法をツッコミながら読んでみた

先日、Facebook上でこれまで教育基本法や学習指導要領をきちんと学習したことがないことを告白しました。「既存知識に捕われない自由な発想で教育を考えたい」という考えで避けて来たのですが、多くの教育関係の方から「触れておいて損は無い」「やるやらな…

テストとアンケート以外の「学びの効果測定ツール」

このところ様々な学校を訪問し、意欲的な研究授業や公開授業とそこでいきいきと学ぶ生徒の様子を見ていて力を貰う事が非常に多いのですが、そこで日々、思っていることがあります。 それは「テストとアンケート以外に、様々な実践を定量的に評価する方法って…

学校に端末を入れるための仕組み案

2014.1.27 太字斜体部分を追記しました今日は「そもそもお前は教育とICTを通じて何をやりたいんだ」という、よく聞かれる事について考えを提示したいと思います。まだ荒削りですが、批判や反論、思考が浅い!と喝を入れられる事を覚悟の上で、敢えて思考過程…

【持論】TOEIC780点=センター満点 は愚策

本年もどうぞ宜しくお願い致します。今年も教育の問題に企業人目線を織り交ぜてツッコミを入れていきたいと思います。さて、12/31に教育関係者でまたもや「これホントかよ」と物議を呼んだ記事を今年最初のネタとして取り上げます。 「TOEIC780点、…

2013年の総括と、2014年への抱負

いよいよ2013年も終わりに近づいてきました。1年の振り返りと来年に向けての決意を書き留めておこうと思います。 この1年間は、本当にいろんなことがありました。時系列で纏めていながら、自分で「よくもまぁ会社勤めをしながらよくここまでやったな」と驚い…

【事例】開成学園におけるICT×読書の取組み

ひょんなことがきっかけで、私立「開成学園」を取材してきました。 記事として作成したのでいつもと文体が違いますが、非常に面白い事例なので是非共ご覧下さい。 ======================================= 東京都、…

広尾学園×iPad×ICT教育カンファレンス 2013冬 レポート

2013/12/21(土)、広尾学園で半年に一回の公開授業が開催されました。今回は土曜日の開催ということもあり、企業よりも学校関係者の見学者の方が多く、遠方から見えられている方も多かった事から同校の注目度が改めて感じられます。 今回の見学では敢えて全体…

最近の「Togetterまとめ」のまとめ

ここ最近、「速報性」を重視してイベントに参加している時にその場でTwitter実況を行うようなスタイルが増えてきました。いくつか記事がたまってきましたので、それらをこちらに纏めておきます。 ①スマートデバイスACADEMIA2013 2nd まとめ 今年8月に名古屋…

iPadが学校用タブレットのナンバーワンになるのに不安な1つの理由

なにやら、このブログがNEVERまとめで「これを読めば教育の最前線がわかる!?IT×教育をテーマとしたブログまとめ」という記事で紹介されたようで、しばらく記事を投稿していないのに地味にアクセスが伸びているようです。http://matome.naver.jp/odai/21384…

【速報】新iPadと関連サービスの教育分野への貢献度を検証

Appleのイベントをリアルタイムで見ました。残念ながら期待してた大型のiPadの発表は有りませんでしたが、教育分野目線で考えると嬉しい発表がいくつかあったので早々にシェアします。 ①9.7インチiPadが小型軽量化 名称が「iPad Air」に変わり、重さが469g(W…

iPadが教育分野に強い理由と、次期モデルへの期待

本日は新型iPad発表か?と予想されているAppleのイベントを前にしてiPad×教育分野 に関する考察をちょっと書いてみようと思います。当方はiPadの教育分野での活用事例を集めた180ページの無料の電子書籍(現時点ではiPad専用)を公開中(←ClickでDLページへ)で…

JMOOC と 国立大二次試験制度改定に期待するところ

今週は教育関係、特に大学に大きく関わる二つの報道がありました。早速、当方なりの考え方を書き連ねてみようかと思います。 まず、10/11朝に、国立大学の二次試験から原則として筆記を撤廃し、面接など人間性重視の試験に切り替える事とする考えを、政府の…

教育ICT推進の背景7:社会人編(最終回)

前回の投稿からだいぶ時間が空いてしまったのですが、意外な所から最終回についてのご期待の声を頂きましたので投稿させて頂きます。 2009年4月、私はKDDIに入社しました。実は私は、入社前の段階で(周りの同期とは)ちょっと変わったものの考え方をしていま…

広尾学園の文化祭「けやき祭」を見学してきました

2013/10/5、東京都港区の広尾学園の「けやき祭」にお邪魔してきました。同校の金子先生より招待状を頂き、撮影と公開の許諾を頂いたうえで記事を掲載致します。同校は私立の中高一貫校。iPadやMacBookを使ったICT教育を積極的に推進していることで有名で、都…

予告・準備無しでLINEが講義に使えた話

9/24、再びご縁があって日本大学経済学部にて講演をさせていただきました。タイトルの通り、今回も授業でLINEやTwitterのIDを公開し、適宜こちらから投げかけた質問や気になった事などを呟いてもらいながら授業を進めました。今回は1年生から4年生まで幅広い…

教育ICT推進の背景6:就活/研究室編

PCと同等のブラウザ環境を出先でも使えること。これは、この数年でスマートフォンの普及で当たり前になったものの、自分が就職活動をしていた2008年の3-4月頃ではまだ、珍しかったのです。iPhone 3Gが日本で発売されたのが、この年の7月だったからです。 担…

教育ICT推進の背景5:塾講師編

大学3年生の時、私はある決意をします。 「大学院は、学費・生活費ともに自力で通う事にしよう」 同じ大学、同じ音楽部で時折バンドも一緒に組んでいた友人が、制作や課題をこなしながら複数のバイトを掛け持ちし、念願の大型二輪免許取得とバイクの購入を達…

教育ICT推進の背景4:携帯編

3年間に及ぶ受験生生活、流石に3度目のセンター試験ではある程度の結果が出たためセンター利用の私立大学でいくつか合格を確保も、国公立はやはり撃沈…。最終的に、選択肢は芝浦工業大学 通信工 と 工学院大学 情報工 の二つに絞られました。 この中から「…

教育ICT推進の背景3:”軸”編

激しい数学アレルギー対策を含め、受験に立ち向かう勇気こそ得たものの、絶対的な学習時間はどう考えても足りず、センター試験惨敗、単願の国立大学も不合格。しかも、国公立の後期出願をし忘れるという超ド級のチョンボをやらかし前期試験発表の段階で浪人…

教育ICT推進の背景2:転換点編

PEG-S500C。 未だにその型番が直ぐに出てくる、自分を変えたデバイスです。私が情報系+教育分野の道に進みたいという思いを確固たるものにしたもの。それが「パーソナルエンターテイメントオーガナイザー、CLIE(クリエ)」でした。13年前の製品ですが、まだ…

教育ICT推進の背景1:挫折編

今回から数回にわたって、筆者がなぜ「教育ICTの推進という考えを持つに至ったか」について、筆者の過去を投稿していきたいと思います。実は、13年以上前の、自分がまだ「生徒」だった頃から、教育にICTが入ってくる事によって世の中がもっと変わるのでは、…

続・なぜ学校にICTは普及しにくいのか? -学校特異の問題か、否か-

前回の記事「なぜ学校にICTは普及しにくいのか? -”共有”の壁-」が想像以上の反響を呼び、TwitterやFacebookでは様々なツッコミやディスカッションの様子を見る事ができました。その中でいくつか大変建設的な反論や異論、そして素晴らしい提言も頂戴しました…

なぜ学校にICTは普及しにくいのか? -”共有”の壁-

少し前回の投稿から時間が空きました。その間、いろんなセミナーやイベントに参加したり、自分も講演したりして、現状の教育やICTによる変革など様々な事例を仕入れてきました。御陰さまで、講演や寄稿の依頼も多く頂くようになったのですが、なにぶん本業が…

リテラシー教育から逃げる大人たちの責任

前々回のLINE悪者論に見る情報リテラシーの問題 の続編です。文中にでてくる「+2、+1、±0、-1、-2」の意味は以下を踏まえています。 情報リテラシーの5段階:筆者が勝手に定義 前回のLINEだったり、携帯のwebサイトなりアプリなりもそうですが、大人達は基本…

これまでのICT×教育 全レポートまとめ

今まで自分が書いてきた各種教育系レポートを網羅的に記載したことがたぶん無かったので、こちらに集約してみました。イベントの実施年月日順に掲載。 ■2012年 12月 広尾学園×iPad×ICT教育 カンファレンス 2012 公開授業編 講演編 (1) (2) (3) ■2013年 2月 …

LINE悪者論に見る情報リテラシーの問題

最近、テレビやwebを見ているとLINEを絡めた犯罪やトラブルの報道がとても目立ちます。その最たる例が先日の広島県での遺体遺棄事件で、犯罪者一同がLINEで連絡をとっていたことが大きく報道されたのは記憶に新しいかと思います。※この件については千葉大学…

【持論】TED式プレゼンは世界一ではない

今日は純粋に自分が思っている事を書きます。それは「プレゼン」のあり方についてです。今日、渋谷のApple Storeで小池先生と神谷さん、永野先生のお話を聞いてなんとなく思った事や、その後自宅に戻って妻と話した事をベースに作文してみました。見方によっ…